Author: tukurute
キッチンで立ち飲み。
始まった、育児。
小麦
小麦 展覧会やら出産やらでいそがしくしている間に季節は初夏をむかえていました。 こちら(常陸太田市)に引っ越してきて間もないころ、 こちらの小麦粉のおいしさに感動していた私は何を血迷ったか、 「小麦を育ててみようとおもう!」なんて軽い気持ちでまわりに 言いふらしておりました。(農業は全くのド素人) すると間もなく、車屋さん(なぜか車屋さんから)「小麦作ってる人いまきてるから おいで。話聞いてみたら。」 と、声をかけていただき、めでたく小麦を栽培することに。(ありがたいことに種 をわけていただいた!) 植えつけて一年目は種の調子か天候が悪く、 やっと来年の植え付けの種がとれる位の出来栄えで、 車屋さんで知り合いになったIさんも何度か様子を見にきてくださいました。 そして今年、 仕事に妊娠、出産とバタバタしていたにもかかわらず、 なんと、たくさんの小麦が! いそがしさにほっちらかしにしていた麦畑をお義母さんが いってに引き受けてめんどう見ててくれたみたいです。 やったー!やっほー!お義母さん。サンキューベリーマッチ! (車屋さんで知り合ったIさんとはお義母さんのほうが仲良くなったかも) これで、念願の自家製小麦でパンを焼いてみることができるよ! 製粉されてくるのが待ち遠しいなぁー。
雨が降ってきたので機械にシートがかけられました。
ツクルテ展、満員御礼。その裏の出産ドキュメントパート5
「赤ちゃんの頭がみえてますよぉー」
「じょうず!じょうず!」
こんな時でも「褒められれば伸びるタイプ」はがんばる。
「肩がでてきましたー」
「うーん!」最後のいきみ!!
「オギャー!」
「あぁ・・産まれた・・・」
「はい、どうぞ。」と工藤さんが私の目の前に赤ちゃんを差し出してくれた。
「あっ、男の子。えー信じられない!」
女姉妹で育ったので、男の子が私に授かるとは、思ってもみなかった。
(鈴木先生はとうとう最後まで男の子か女の子か教えてくれなかったので、
産まれてみて初めてわかった。)
「へその緒さわってみますか?」と、工藤さん
「触ってみたいです!」
まだ、私と赤ちゃんをつないでいるへその緒を触らせてもらう。
確かにドクドクと私から赤ちゃんへ栄養がしっかりと流れているのがわかる。
「変なもの食べなくてよかった・・」
今更ながら「赤ちゃんと私は繋がっていたんだぁ、」と実感する。
「では、切らせていただきますね。」
「お願いします。」
「ここから、赤ちゃんはお母さんと離れて、自立の一歩を踏み出しますよ。」
と、工藤さん。
なんか、寂しいような、嬉しいような・・。
「おめでとう!おめでとう!」
「安産でしたね!この病院全体が根本さんの赤ちゃんの誕生の喜びに
満ちましたよ!」
「ありがとうございました!工藤さん、藤本さん、婦長の海老沢さん、鈴木先生・・
あれ?鈴木先生いらっしゃいましたっけ?」
「先生は後半、根本さんの手をずっと握ってらっしゃいましたよ。」
「えっ、手は藤本さんが・・・?」
「初めは握ってましたが、最後は私、足を押さえるので、必死で・・」
と、藤本さん。
「私は、取り上げるので必死で・・・」
と、工藤さん。
「だんなさんが来れなかったので、多分先生が「わしがかわりに!」と、
握ってくれてたんじゃなぃ?」
一同(笑)
皆さん本当にありがとうございました。
終
※それから、無事生まれた連絡を聞いて、家族全員が病院にかけつけてくれ、
対面をはたしました。
※ブログをごらんの皆さんつたない文章にお付き合いいただきありがとう
ございました。次回からはまた普通の日記にもどります。
ツクルテ展、満員御礼。その裏の出産ドキュメントパート4
部屋でテレビを見て横になっているうちに、
ウトウトと1時間位寝ていたようだ。
午後3時 紅茶とお菓子のおやつがでる。
午後4時頃工藤さんと藤本さんが助産院からもどって来てくれる。
弱い陣痛が15分間隔できている。
でもまだ普通に話しは出来るし、この位のお腹のはりは
ここ何日かで何度も経験済みなので、なんともない。
午後5時 夕食がでる。
「いててて・・・。痛くなってきましたょ。もしこの位の痛さが家でおきたら、
工藤さんに電話してるなぁ、その位の痛さ。」
なんて言いながら、休み休み夕食をほぼ完食。
でもその食べ終わったトレーを運んで
いくことはもう出来ず、そのまま分娩体勢へ!
藤本さんがトレーをかたずけ、さっきまでテレビやら簡易テーブルなどが
置かれていた場所にマットがしかれ、ベットにもマットが。
突然激しい陣痛の波がやってきた。
ベットに横向きになってみたり、降りて中腰になってみたり、
自分が最も楽な姿勢で産むことが出来るように、工藤さんの指示を受けながら
色々と体勢を変えていく。
「あれ?パジャマのまま産むんかな?子宮口何センチ開いてるの?呼吸法とか??」
なんて、頭の中ぐるぐるしながらもどんどん痛みは強くなる。
いつの間にか部屋は電気が消され薄暗く、オレンジ色のライト一つ。
もう、ベットから降りることも動くこともできない。
後は、自然にまかせるだけ。自分を信じて、赤ちゃんを信じて、
ただ、自分に起きる現実を受け止め、従うだけ。
「いきみたくなったらいきんでくださいねぇ。」と、工藤さん。
「い、いきみたくなりましたぁー」
藤本さんが行き場のない私の手を握ってくれる。
つづく・・。
ツクルテ展、満員御礼。その裏の出産ドキュメントパート3
みどりご助産院の工藤さん到着。
研修がまだ残っているにも関わらず、東京から朝一の電車でかけつけて下さった。
「どうですかー?」
と、工藤さん。
「まだ、ちっとも痛くないので実感がわかないんです。」
「必ず、痛くなりますから・・。満月ですし、そうそう、今日の満潮は何時かしら?」
携帯のサイトで満潮の時刻を調べたり、世間話をして過ごす。
今日中に産まれるにしてはあまりにも穏やかな時間が過ぎる。
「さて、どこで出産されますか?分娩室を使います?それともここでも
いいですよ?」
「えっ!ここですか?」
ここには木製のベットとテレビがあるくらい・・。
「ええ。ここでも産めます。でも私一人ではちょっとねぇ・・」
なんて話していると、工藤さんの携帯に助手の藤本さんから連絡はいる。
「藤本さんが11時頃到着するそうです。藤本さんが来てくれるとなると、
ここでも産めますよ。フリーバースになります。」
おおっ、藤本さん。せっかく千葉の実家の引越しの手伝いに帰っていたのに
ごめんよぉー。
「では、フリーバースで。この部屋で産むことにします。
分娩台は長女の時に経験済みやし、腰がやたら痛かったし。」
「わかりました。」
午前11時 藤本さん到着。
ボリューム満点の鈴木産婦人科のお昼ごはんを私はたいらげ、
工藤さんと、藤本さんは出産準備のために一旦助産院に荷物をとりに帰った。
今日の満潮は午後6時らしい。
つづく・・。
ツクルテ展、満員御礼。その裏の出産ドキュメントパート2
午前5時30分 水戸市にある鈴木産婦人科にお義母さんの運転にて到着。
(お義母さん、私より緊張しているようで、途中、
反対車線走りそうになったり、ガソリン入れてる最中にエンジンをかけそうに
なったり、、落ち着いてぇー。)
ここに来る間も破水は止まらず、ズボンまでびちゃびちゃに濡れてしまう。
「破水が始まったら、穴のあいた風船のようですから。」
と、鈴木先生。早朝にもかかわらず、親切に診て下さる。
「多分、今日中には産まれるでしょう。入院してくださいね。」
「今日産まれる??」
破水はしたものの、痛くも痒くもないのであまりピンとこない。
「あー、早めに入院の準備だけはしていてよかった・・」
2階にある部屋に向かう。
一人部屋。
お義母さんと少し話しをした後、
家に寝たままほったらかしにしてきた長女の事や、
家の事など気になり出してきて、私のことを心配するお義母さんを
説得して家の方に帰ってもらう。
そして、一人になった。
本当に一人みたい。
私の他に入院してる人や赤ちゃんはいない。
個人病院貸切。
痛みはまだない。
携帯で夫と展覧会の打ち合わせをしたり、実家に連絡をとりながら過ごす。
助産院の工藤さんが東京からこちらに向かってくれていると連絡がはいる。
つづく・・。
ツクルテ展、満員御礼。その裏の出産ドキュメント1。
5月22日午前1時30分 「眠れない・・眠れない・・」と言っていた長女がようやく
寝て、私もやっと眠りにつく。
午前3時30分 へそから血を出す夢を見、
起きる。
トイレにでも行こうと思い、体を起こすと下のほうが濡れていた。
「尿漏れ?」と思いトイレで用をたし、また寝床にもどり、30分ほど座って本を
読み、「さて、布団にはいって寝よう・・・」と思い、体制を変えたとたん
また「じゅわー」
「こ、これは、もしかして破水??」
「痛くもないし、血も出てないし、第一まだ予定日より26日も前やし、まさか・・」
わけがわからんまんま、窯詰めしている夫にこの事を伝えに行く。
「とにかく工藤さんに連絡して!」
という事で、東京に出張中の助産婦・工藤さんに真夜中ながら連絡をとる。
そして今までの経過を私から聞いた工藤さんは
「破水かもしれませんねぇー。鈴木産婦人科(ここの産婦人科には検診に5.6回は行っ
ていた。)に連絡いれておきますから
そちらに今から行って下さい。少し早い産まれになるので、助産院ではなく
鈴木産婦人科での出産になりますよ」
とのこと。
「あーそうなんか、後一週間ほどお腹にいてくれたら工藤さんとこで産めたのになぁ」
なんて、考えつつ夫に今から入院することと、お義母さんに病院まで送ってほしいと
伝える。
夫、ぼーぜん。
展覧会前につき、夫は窯から離れることができず、
出産は私一人でがんばると決意する。
なんかバタバタしているうちにうっすらと夜が明けてきた。
つづく・・・。